#友人から再度コメントをもらったので、それに対してアドオンする形で記事を書かせていただきます。ちなみに昨日はオバケバイトでお盆近くのため増えたお客さんを半日驚かし続け(様子は以前の記事をご参照)、肉体の疲労に勝てずROMっただけで眠りに落ちてしまいました^^それにしても疲れた・・
以下に、今までの私の考えとして挙げていた根拠に論拠を補足したものをまとめましたが、その前にこの選挙の背景と選挙の大勢を決めるものについて私の考えを先にまとめさせていただきます。なお記事のポリシーとしてなるべく人名には役職名や肩書きを付けています。
■マスコミ視聴者の間に横たわる民営化待望論
最近の世論を見ると「民営化」の機運が非常に高まっています。郵政を問わず、道路公団、社会保険庁等々のいわゆる「問題機関」として報道される機関に対してはとくに。この中で猪瀬直樹氏が委員を務める「道路公団民営化委員会」の中で談合に関わった副総裁が逮捕されるという、民営化推進論者にとってみれば民営化への「前進」(実際はそうじゃないんだろうけど)がありました。マスコミも大々的にとりあげ、猪瀬氏はそれこそ鬼の首をとった桃太郎のような印象をマスコミ視聴者は受けている。マスコミはもともと民営化論者が多いでしょう?それに加勢する猪瀬氏の「功績」は強い影響力を持ち、同時に彼を委員に据えた小泉内閣、もとい小泉首相は視聴者から「強力な民営化推進者」として見られている節があります。本人は郵政以外はほとんど発言していないのにね。猪瀬氏も小泉首相支持を訴えているし、一般の視聴者から見れば小泉首相の路線で行けば民営化は可能ではないかと思い込んでいる。
ちなみに民営化について有識者は「世界でほとんど行われている」と述べていますが、具体的に徹底して実施されているイギリスを取り上げてみます。1980年代のサッチャー首相が強く押し進めた「エージェンシー制」は非常に参考になります。このブログを読んでくれている人には「釈迦に説法」ですが簡潔に述べさせていただくと、これまでの官庁業務だった「企画立案」「行政執行」のうち後者をエージェンシーとして独立行政法人化し民間に近い形で運営する。前者はそのまま残して規模を縮小する。またエージェンシーの長は「公募」で採用され、幅広い分野から任用されている。またアングロサクソン国家には特徴的ですが「業務評価」を対内的かつ対外的にも受け、監視監督されている。このような改革の結果、行政関係費が財政を逼迫し「イギリス病」とまで呼ばれていた状態から現在脱却を遂げ、財務体質はかなり改善されたと多くの研究者は分析しています。
そもそもなぜここまで民営化が望まれるかについて考察すると、やはりこれらの機関への反発心や嫌悪感から生まれてくるものだと思います。日本の経済活動を行うほとんどの人が民間企業に在籍しており、近年の民間企業における利益至上主義や成果主義など猛烈なコスト削減・成果重視の厳しい方策に耐えている。私も半年前まで身をもって経験しましたが、それはそれは各企業で大変な努力をしていますよ。それなのに、これらの機関では「ムダ遣い」「不正」が行われていると報道される。大変な不快感が生まれます。視聴者に感情的に不快感を持たれた場合、その母数があまりに多いため大変なパワーとなる。そのパワーとしての視聴者にマスコミは知恵を注入する。それが「民営化」による問題解決です。郵政は関係者が多いからまだまだ一致した意見になりませんが、道路公団や社会保険庁については民営化に対しほとんどの人が賛成していると思われます。その際、法案の中身なぞは見ておらず、マスコミの流す「民営化」という言葉の響きだけで判断していることは指摘する必要がありますね。
ここで話を戻すと、「民営化」という点でマスコミと小泉改革、もとい小泉首相がそれこそ「見えない手」で結託しているわけです。視聴者も猪瀬氏の行動に拍手を送り、マスコミの流れに追随している。そして以下の図式が出来上がる。
「郵政民営化法案可決、郵政の民営化実現」⇒「道路公団・社会保険庁の民営化実現」⇒その他公的機関の民営化
私が思うに、今の選挙の争点として挙げられているもので一番は「社会保険・年金」となっていますが、マスコミ視聴者にとっては、「まずは民営化」「民営化してから考えればよい」というのが大多数の意見なのでは、と考えます。すなわち年金等の問題を「社会保険庁の民営化」の問題に摩り替えて考えられているように見受けられます。小泉首相はむろん言及していません。民営化論だけ一人歩きしてしまっている。つまり、民営化における大勢の認識というのは、お役所の「硬直」「官僚主義」を打破し、より広く人材を抜擢して柔軟性のある対応策を取ることができるようになることであるというもので(私は半分疑問ですが)、一番の関心テーマが「民営化」論に集約されているように思えます。となれば、やはり「郵政」がまず出発点、ということで「郵政民営化」だけ論じてもしっかり焦点足りえるように見えます。あくまで「見せかけ」だけはね・・
■選挙の大勢は無党派層が握る
ここで選挙の大勢を決めるものについての言及しますが、私はやはりマスコミ視聴者のほとんどを占める無党派層だと思っています。世の中の流れも個人の良心をベースにした意思決定が尊ばれている中で、近年では「組織票」は感情的にも敬遠され、段々と少なくなってきているように見受けられます。(むろん公明党を除くことは言うまでもないですが・・) もちろん、組織票をまとめる求心力のある人の有無は影響しますが、郵便局においてはそういう人も見受けられない気がします。思い起こせば前回の自民党総裁選挙のときも、一次投票(全国の一般党員による投票)では、結局組織票は機能せず党内のどことも利害をもたない「党内の無党派層」が大きくモノをいって大差で小泉首相候補を支持し、その後の二次投票や議員投票でもその結果を受けて勝ち上がった。正確な数字はわかりませんので強くは言えませんが、今回の選挙も支持者の割合的には似ている気がしますし、近年においては無党派層こそ選挙の大勢を決めるものだと思います。もちろん、選挙区で区切られるから選挙区ごとで強弱があって場合によっては強い影響を持つかもしれませんが・・。
■背景から見えてくる選挙の大勢予測
今回は郵政と年金・社会保険問題、十把ひとからげにして「民営化」が焦点になるでしょう。マスコミ視聴者はこれができる政党を選ぶはず。だから、現状ではなんとなく実績(?)のようなものがある自民党がリードする。民主党は党首をはじめ、話の内容はわかるけど果たしてどれだけ実現できるか未知な部分が多いし、党首同士で見ると明らかに小泉首相に軍配があがりますな。でも選挙制度や自民党の内紛で漁夫の利を得て民主党が若干議席を伸ばすことは予測できます。
あとは今回の表舞台には出てこない公明党は現状維持。副党首が鞍替えした社民党は党首ともう1人くらいがやっと当選、共産党も自民党や民主党に押され若干議席を減らす、このように予測します。
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ちなみに上記であえて「国民」という言葉は使いませんでした。これほど聞こえはいいけど実体がほとんどない言葉は、どうも現在の政治を議論する際には不似合いだと思われるからです。500マイルさんからの指摘で「選挙の焦点を決めるのは国民」とありましたが、原則はたしかにそうでしょうね。でも積極的にイニシアティブを取ってこれを焦点にしろ、と言って政党にたたきつけるようなことをしているでしょうか?むしろ逆で受け身になっているように思えます。政治をブラウン管を通してしか見れないマスコミ視聴者からみると、そこには広く広がる政治的無関心のためか、政党とマスコミ視聴者の間に権力的な隔たりができつつあると感じています。実際の諸相を見てみると焦点として「決めて」いるのは政党であり、それをマスコミ側が仲介して「尾ヒレや胸ビレ」を付けて、それを最終的にマスコミ視聴者がただ「選ぶ」だけになりさがっているのが現状ではないでしょうか?より具体的に言うならば、「郵政民営化」を焦点として提示する自民党に、マスコミが「道路公団や社会保険庁の民営化」をくっつけ、それをマスコミ視聴者が「それなら焦点として考えましょう」と言っている、というふうに見えます。だから実際に焦点を決めているのは政党、という書き方をしました。「国民」という言葉はもっと積極的な意味で使うべきかなと考えています。
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あとはこれまでの「自民党が勝つ」という私の考える論拠の補足です。
(1)造反議員37名のうち半分当選
左の画面はニュース番組の動画からキャプチャーしたものですが、赤字の候補は間違いなく当選してくる議員でしょう。思うに亀井・綿貫候補の選挙区には刺客が送られると言ってもヘタに票を集められる候補だと分裂の悪影響をもろに受けるため、執行部もよく言えば「ほどほど」の対立候補者を立てる気がします。まあ小林興起前議員は、党に有益な力を持たずに批判ばかりしてしまったがために真っ先に嫌われてしまって、自民党の「あずみ」小池百合子議員をぶつけられた、というのがありますが、赤字議員でこのようなことは今後あまりやらないのではと想定しています。
今日、「第二の刺客」と「第三の刺客」をフジテレビの「とくダネ」で見ました。第二は元通産官僚で現在の岡山市長・萩原誠司候補、第三は財務省の現職女性課長・片山さつき候補だそうです。そしてそれぞれの立候補区は言葉は悪いですが、それほど有名でない造反議員の選挙区(岡山2区と静岡7区)。彼らも選挙では分裂選挙とはいえ自民党支持者からももしかして民主党支持者からも票を集められる見込みがあるかもしれません。あと造反議員の能勢議員が出馬辞退とか・・
ちなみに、あえて「とくダネ」と番組名を出しましたが、マスコミも「エヴァンゲリオン」のあの表記方法や音楽を使って面白おかしく盛り上げますな(笑)ああすると、嫌でも造反議員vs対立候補の図式しかマスコミ視聴者は意識せず、ますます選挙の本来考えるべき争点から離れていきますわな。。
話がそれましたが、あくまで、刺客が勝てそうな造反議員選挙区を狙って支持団体の分裂を超えた無党派層や他党支持者を取り込んでいくように進めていくのではないかと思われます。
(2)無党派層は自民党に流れていく
この論拠は上で書いたように郵政を代わりにした民営化待望論の背景からです。
たしかに500マイルさんの指摘されるように支持率の上昇は「解散直後の数字だから」とみるのは正しいと思いますが、選挙まで1ヶ月を切っているという中で、自民党から離れていく要素として見られるべき対立候補の擁立がマスコミによって上記の通り面白おかしくとりあげる風潮では、むしろ「どんどんやれ」という感覚になっていくように思われます。無党派層がほとんどを占めるマスコミ視聴者はきわめて感情面に流れることが多いと思いますよ。また、離れていく人はもうすでに離れているのではないかと思っています。
(3)特定郵便局長会および郵便局関係者も結局は自民党へ
結局自民党に入れないといっても、選択肢はほかにあるのか疑問です。公明党は同じく政権与党だし、民主もどこか頼りなく結局やろうとしていることは民営化路線で一緒だし。彼らは郵政民営化自体に反対しているのではなくて、その中の条項に疑義をつきつけていることもあるでしょうが、ただ政府自民党に反対している部分も大きい。私の予測では、短期的に郵政法案を引き伸ばす民主党か、将来的にも手を結んでなるべく要求を入れてもらうべく恩義を売れる自民党か、という選択肢で後者を選ぶ可能性もあると思っています。
(8/13追記 民主党の郵政への対応策を見ました。正確には「現在の郵政公社のまま規模を縮小していく」ということだそうです。しかし規模だけ縮小すると言うのはただのリストラではないか?民営化におけるリストラならそれなりの理由になりますが、ただの規模縮小のリストラはされる側にとっては不合理な不満だけが残るようになる。郵便関係者がどこまで見ているかわかりませんが、民主党でも苦境に立たされることだけはたしかですね。)
(4)選挙の焦点を「郵政民営化」に絞る自民党戦略
上記でも触れましたが、選挙の焦点を決めてシナリオを書いたり配役のキャスティングボードを握っているのはいまや自民党です。マスコミ視聴者(ほとんどは無党派層)はそのシナリオを受け入れるだけの存在に成り下がっています。そんな中で「郵政民営化」というキーワードに集中特化する作戦は予想以上に効を奏するものと予測しています。500マイルさんの言うように「郵政熱は冷める」かもしれませんが、その下火としての民営化への炎はずっと燃え続けて逆にこちらが一人歩きすると思いますよ。
(5)比例も自民党が優勢
無党派層が大勢を決める、と改めて考えると、今回は「自民党」「民営化」というこの2つのキーワードで投票も候補者だけでなく「自民党」と書くかもしれない、という気がふつふつしてきました。まあ郵政関係者は自民党に入れる人、入れない人わかれるでしょうが、大勢は自民党に有利でしょう。
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いろいろ書きましたが、無党派層は「民営化」や体制の改革推進ができる政党と見られる自民党に流れ、焦点が郵政民営化に絞られること、造反議員と対立候補が相当数当選してくること、というのが重ね重ねですが自民党体制維持論の根拠です。
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ちなみに私の希望は、とにかく「政権交代の経験」なんだけどね。実現しそうにないなぁ。
というか自分の考えをまとめるにあたって、かくも政治って骨抜きになったんだがされたんだかを痛感しています。
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