かねてよりずっと視聴してきた『雨と夢のあとに』ですが、金曜日最終話を迎えました。このドラマで私はいったいどれほどの涙の粒を落としたことか・・。その量は量りしれません。
最終話までのあらすじをもう一度振り返ると、以下のとおりです。(5/20の記事より引用)
ジャズベーシストの若い父(=朝晴)と中学生の娘(=雨ちゃん)が、団地でつつましく、そして仲良く幸せに暮らしている。母は娘が幼いときに亡くなった、らしい。あるとき蝶の収集が好きな父は一人で台湾に出かけ、そこで森の中にあった穴に転落、死亡。しかし朝晴の娘への思いは海を超え、日本へ。彼としてはまったく普通に、何事も無かったかのように娘と再会し、そして何事も無かったかのようにまたいつもの生活が始まる。そんなある日、父娘とも仲の良い、隣に住むイラストレーターの若い女性(=暁子)が、その霊感の強さから朝晴の姿を見て彼に彼自身が「幽霊」であることを告げる。驚く朝晴。そして自分が心を開いていない人間には彼の姿は見えないこともわかってくる。娘への思いでかろうじて生きている朝晴。そして幽霊である朝晴と生活をともにしている娘の雨はそこからいろいろな「霊」が見えるようになり・・。いつか、朝晴は消えてしまうのだろうか?
最終話に近づくにつれてだんだんと朝晴の死の予感を感じさせていく展開となっていきます。また幽霊には触っていると生きている人の生命力を奪うこともある事件を契機にわかってきます。
朝晴には自分の遺体の身元判明と、それと同時に起こるであろう自らの消滅の時間が一刻一刻と迫っていく。そして、若い頃飛び出して帰省もせず疎遠になっていた長野の農村にある実家に帰り、年老いた両親に自分の死を告げ、自分が消えたあと娘である雨の面倒を頼む。(第8話)
#個人的には、朝晴が自らの死を告白したあとの親父さん、そして東京に戻る車を見送ったあとの両親が涙にくれるシーンで大粒の涙が・・
そのあとさらにより身近な人が消える。二人の親子を暖かく見守り、朝晴が思いを寄せていた隣人の暁子も実は幽霊だった。昔の恋人(=上川隆也^^)を殺そうとするが、朝晴の必死の説得で踏みとどまらせる。最後、暁子は朝晴と雨ちゃんに、まるで家族のように、見送られる形で成仏する。そのとき撮った写真には撮影後しばらく三人の姿があったが、しばらくしてその写真から暁子と朝晴が消えていることを見つけてしまう。ここで朝晴の死に気づく雨ちゃん。(第9話)
#・・ああ、書いてるだけで切ない。
♪♪
そして最終話。遺体の身元が判明し、朝晴の死が世間に公表される最後の1日が舞台。
外務省からの死を知らせる電話にも嘘をついて電話を切り、その事実に向き合いたくない雨ちゃん。そして雨ちゃんが学校に出かけている間についに報道が。学校に行っていて報道を知らない雨ちゃんに自分の口から別れを告げるべく、ゴタゴタがありながらもどうにか会う場所を決めて二人の思い出の遊園地の観覧車へ。
#もうこのあたり、観覧車に乗る前から、ほんとに号泣・・・
そして朝晴は観覧車の中で雨ちゃんに自分の死を告げる。
涙を流しながらも「知ってたよ」と、かわいい顔に笑顔をたたえ、どこか神々しくさえ見える雨ちゃん。手を握ってきた雨ちゃんの手をやさしく雨ちゃんのもとに置き直す朝晴。幽霊に触れちゃいけないという父らしい気遣い。そして真に愛情のこもった娘への最後の言葉。一字一句が胸に響く。そして目の前にあらわれる暁子。「お父さん、さびしいといけないから、一緒に行ってあげてください」と雨ちゃん。了解する暁子。その目には涙。「まるで本当の家族みたい・・」 抱き合う父娘に暁子が二人を包むように抱きしめる。
・・
そして観覧車は、雨ちゃん一人になった。その顔には涙の跡と、そして微笑みをたたえながら。。
♪♪
・・感想。
朝晴に別れを告げるとき、浅見れいなの嘘泣きの中にも悲しみをのぞかせる演技もよかったし、速水もこみちの青臭いお別れの仕方もよかった。でもブラザートムの、気にさせないように明るく振舞って見送る中に漂う別れの寂しさにほんとにじーんときましたね。そして雨ちゃんの悲しい中での笑顔が最高にいい。あれはずっと目に焼きつく表情でした。精一杯、父を悲しませないというやさしい気持ちが溢れてて。そしてなにより。朝晴の娘への真摯な思いに体を貫かれました。鳥肌が立つくらい感動した!沢村一樹はほんといい役者やなぁ・・
脚本は成井豊さん・真柴あずきさんのキャラメルボックス・コンビ。このような話は今まで見てきたキャラメルの芝居からもお手のものと思っていました。
さあ、絡みついた糸をほどいてもらおうじゃないの!朝晴と雨ちゃんに泣かせてもらおうじゃないの!
なんて前に書きましたが、予想通り、いやそれ以上に号泣させてもらいました^^。故人がよみがえり、去っていく。親が子を思う「心の闇」をかくも切なく感動的に描ける脚本家なんだと改めて感じ入った次第です。もちろん柳美里さんの原作がいいから脚本が生きるわけですけどね。回を重ねるごとに増えていった視聴率はそれを裏付けるものだと思います。私の記憶では三谷幸喜の『王様のレストラン』くらいじゃないかな、そういうの。
総じて心の中にある感想を言葉にすると、どうしても陳腐なことしか書けません。
ただ、思うこと。
・・自分もいつか、朝晴のような父さんになりたいな。
Recent Comments